チャングムと学ぶ 食べる医術
ようこそ、宮廷の台所へ
宮廷では、「薬食同源」という言葉のとおり、毎日の食事が人の命を育むものと考えられてきました。
華やかな料理の裏には、いつも医術がありました。王様の食膳を整えるのは料理人であると同時に、身体を診る医女でもあったのです。暑さに疲れた身体、湿気にやられた胃腸、汗とともに失われていく気力——それらすべてを、宮廷では「特別な薬」ではなく「今日の一膳」で整えてきました。
この夏は、私とともに、韓国に受け継がれてきた養生の知恵を訪ねてみませんか。

第0回 チャングムが、帰ってきた。
― 特別シリーズ開幕のお知らせ ―
チャングムが、帰ってきました。
宮廷料理人として、そして王の身体を守る医女として生きたひとりの女性。その名を聞いて、懐かしさに胸が温かくなった方も多いのではないでしょうか。
『宮廷女官チャングムの誓い』(原題:大長今)は、実在の人物をモデルに描かれた歴史ドラマとして、2003年から2004年にかけて韓国で放送され、多くの人の心に残り続けてきました。あれから20年——。
長い時を経て、チャングムが再び皆様の前に姿を現します。今度は、ドラマの中の物語としてではありません。彼女が大切にしてきた「食べる医術」——宮廷に伝わる養生の知恵を、あなたの毎日の食卓へお届けする語り手として、帰ってきたのです。
20年の時を超えて、あなたの夏へ
このシリーズでは、朝鮮王朝時代の医書『東医宝鑑』に記された知恵を紐解きながら、宮廷で実際に大切にされてきた食養生を、現代の暮らしに寄り添う形でご紹介していきます。難しい漢方の専門知識がなくても大丈夫。チャングムが語りかけるように、やさしい言葉で一つひとつお伝えしていきます。
これから始まる5つの物語
- 第1回 暑さは敵ではない、という宮廷の考え方
- 第2回 赤い宝石、五味子茶に込められた五臓の知恵
- 第3回 真夏にあえて熱い参鶏湯をいただく理由
- 第4回 「夏の医者」と呼ばれた緑豆の力
- 第5回 夏の終わりに肺を潤す、秋の梨という贈りもの
五味子、参鶏湯、緑豆、そして梨。どれも特別な食材ではありません。けれど、その一つひとつに、何百年も受け継がれてきた身体への思いやりが込められています。
チャングムの養生ことば
「お待たせいたしました。 20年という時を経て、 また皆様にお目にかかれること、 これほど嬉しいことはございません。どうぞ、最後までご一緒くださいませ。」


