朝晩の空気にひんやりとしたものを感じる頃、店先には瑞々しい梨が並び始めます。甘くてジューシーで、喉の渇きをすっと癒してくれる梨。実はこの果物、中国明代の大医薬学者・李時珍がまとめた薬学書『本草綱目』にもきちんと項目が立てられ、その歴史・薬効・使い方まで詳しく記されているのをご存じでしょうか。
今回から3回にわたり、『本草綱目』を手がかりに「梨」という身近な果物の奥深さをじっくりひも解いていくシリーズをお届けします。
目次
こんな内容をお届けします
第1回 梨のものがたり① ― 歴史と種類 梨には「快果」「玉乳」といった雅な別名があったこと、そして「乳梨」「鵝梨」「消梨」など数ある品種の中でも薬用として扱われた特別な梨の話。さらに、唐の皇帝の病を癒したと伝わる幻の「紫花梨」の伝説など、梨にまつわる歴史のロマンをご紹介します。
第2回 梨のものがたり② ― 肺を潤し、心を鎮める果実 『本草綱目』が記す梨の薬効を詳しく解説。「梨は薬にならない」とした陶弘景と、それに反論した李時珍――昔の名医たちの見解の違いや、梨のおかげで命拾いしたと伝わる興味深い逸話もあわせてご紹介します。
第3回 梨のものがたり③ ― 秋の養生レシピと、実は使える花・葉・樹皮の話 昔ながらの梨を使った素朴な養生レシピや、意外と知られていない花・葉・樹皮の効能、そして現代の薬膳にもつながる「秋の乾燥対策」としての梨の活かし方まで、実践的な内容でシリーズを締めくくります。
こんな方におすすめです
- 秋の養生や薬膳に興味がある方
- 中国の伝統医学や古典に興味がある方
- 身近な食材の意外な一面を知りたい方
次回、第1回では梨の「名前」と「種類」にまつわる話からスタートします。どうぞお楽しみに。
梨のものがたり シリーズ構成
- 第0回:本記事(告知)
- 第1回:歴史と種類
- 第2回:薬効と逸話
- 第3回:養生レシピと部位別効能



