【なぜ私だけ刺されるの?】東洋医学で紐解く「蚊に刺されやすい人」の体質と養生法

こんにちは。はりきゅう和み座の谷本です。

「古典から学ぶ、蚊と身体の東洋医学」連載も、いよいよ最終回です。

第1回では450年前の中国の『本草綱目』、第2回では江戸時代の『大和本草』を紐解き、先人たちが蚊を「人間のバリアを破って邪気を持ち込む大敵」と捉え、身近な知恵で対策していたお話をしました。

さて、最後となる今回は、「そもそも、なぜ蚊に狙われやすい人と、そうでない人がいるのか?」という根本的な疑問を、東洋医学の体質論から解き明かします。原因を知れば、内側から「蚊が寄りつかない身体」を作ることができます。

目次

原因①:体内に「湿熱(しつねつ)」がこもっている

東洋医学では、体の中に「余分な熱」と「よどんだ水分」が溜まっている状態を「湿熱(しつねつ)」と呼びます。

蚊は、この湿熱が発する「独特の熱気」や「よどんだ汗のにおい」を敏感に察知して寄ってきます。特に以下のような食生活が続くと、湿熱が生まれやすくなります。

  • お酒の飲み過ぎ(アルコールは強い熱と湿を生みます)
  • 甘いもの、脂っこいものの摂り過ぎ
  • 味の濃い食事や暴飲暴食

「私ばかり刺される」と感じたら、最近の食卓にこれらのものが並んでいなかったか振り返ってみてください。

原因②:肌のバリア「衛気(えき)」の低下

私たちの身体の表面には、外敵(邪気)の侵入を防ぐバリアのようなエネルギー「衛気(えき)」が巡っています。

『大和本草』に「高山には蚊がいない」とあった通り、蚊は冷えやバリアの強い場所を避けますが、この衛気が弱まると肌に「隙」ができ、蚊の鋭いくちばしを簡単に許してしまいます。

  • 過労や睡眠不足
  • 冷たいものの摂りすぎによる内臓の冷え これらは衛気を生み出す力を弱め、あなたの身体の「防衛線」を薄くしてしまうのです。

蚊を寄せ付けない!夏の食養生

体内の湿熱を逃がし、バリアを高めるには、夏が旬の食材の力を借りるのが一番です。

  • 熱と湿を逃がす食材(瓜類): キュウリ、スイカ、冬瓜、ゴーヤ
  • おすすめの飲み物: 緑茶、ハトムギ茶(ヨクイニン)

これらは、江戸時代の人々が大切にしていた「身の回りにあるもので整える」知恵そのものです。また、刺された後に腫れやすい方は、特に「ハトムギ」などの水分代謝を助ける食材が効果的です。

まとめ:蚊に刺されるのは身体からのサイン

全3回を通してお伝えしたかったのは、「蚊に刺される=今のあなたの身体の状態が映し出されている」ということです。

刺されやすいな、と感じたら、それは「少し熱がこもっているよ」「疲れが溜まっているよ」という身体からのメッセージ。古典の知恵を借りて、内側から健やかな身体を整えていきましょう。

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